長年、パソコンのOSとして圧倒的なシェアを誇ってきたWindowsですが、昨今の状況を見ると、その信頼性に疑問を感じざるを得ない場面が増えています。OSは本来、ユーザーの作業を支えるための「土台」であるべきですが、その土台が頻繁に揺らいでいるのが現状です。
頻発するセキュリティ脆弱性とゼロデイ攻撃
OSの規模が巨大化・複雑化するにつれ、セキュリティの穴(脆弱性)が完全になくなることはありません。しかし、2025年に入っても深刻な脆弱性の報告は後を絶たず、特に「ゼロデイ攻撃」と呼ばれる、修正プログラムが出る前の攻撃が常態化しています。
- 2025年12月の定例パッチでは70件以上の脆弱性が修正されました。
- Windows Cloud Files Mini Filter Driverにおける特権昇格の脆弱性が、実際に攻撃に悪用されていることが確認されています。
- Office製品においても、プレビューウィンドウを介したリモートコード実行の脆弱性が1年近くにわたって断続的に発見されています。
アップデートのたびに報告される不具合
セキュリティを維持するためにアップデートは不可欠ですが、修正プログラムそのものが新たなバグを引き起こす「いたちごっこ」が続いています。
最新のアップデートにおける主なバグ(2024年末~2025年)
現在、多くのユーザーを悩ませている主な不具合は以下の通りです。
- MSMQ(メッセージキューイング)の不具合:2025年12月の更新後、メモリやディスクに余裕があっても「リソース不足」という誤ったエラーが表示され、サービスが停止する。
- エクスプローラーの白化現象:ダークモードを使用しているにもかかわらず、特定の操作でウィンドウが一瞬白くなる、あるいはデザインの一貫性が崩れる。
- Windows 11 24H2における互換性問題:特定のSSD環境でのパフォーマンス低下や、オーディオドライバー(Dirac Audioなど)との競合による音が出ない問題。
- VPNとWSLの接続障害:特定のセキュリティ更新プログラムを適用すると、WSL(Windows Subsystem for Linux)環境下でVPNが正常に動作しなくなる。
ユーザーとして重視すべきは「安定性」
私たちがパソコンに求めているのは、派手な新機能やAIの統合よりも、まずは「昨日まで動いていたものが今日も同じように動く」という当たり前の安定性ではないでしょうか。
作業を中断させないための選択
ビジネスでもプライベートでも、OSの不具合によって数時間の復旧作業を強いられることは、大きな損失です。Windows 10のサポート終了に伴い、半ば強制的にWindows 11への移行や最新バージョンへの更新が求められる中、この「アップデートガチャ」とも言える状況に疲弊しているユーザーは少なくありません。
Linuxへの移行という現実的な選択肢
こうした背景から、Windowsを離れ、Linuxへの移行を検討するユーザーが2025年に入り急増しています。かつてのLinuxは「コマンド操作が必須の玄人向けOS」でしたが、現在は初心者でも違和感なく使えるほど進化しています。
Linuxが選ばれる理由
- 安定した更新サイクル:アップデートによってシステム全体が不安定になることが少なく、ユーザーが更新のタイミングを制御しやすい。
- 軽量な動作:Windowsでは動作が重くなった古いPCでも、Linuxであれば軽快に動作する場合が多い。
- プライバシーと透明性:OSによる過度なデータ収集がなく、オープンソースであるため透明性が高い。
Windowsユーザーにおすすめの代替Linux案
Windowsから移行する際に、違和感が少なく安定性が高いディストリビューションを厳選しました。
- Linux Mint (Cinnamonエディション)
Windows 7や10に近いインターフェースを持ち、最も移行しやすい定番の選択肢です。安定性重視の設計で、ドライバーの導入も簡単です。 - Zorin OS
デザインが非常に洗練されており、設定一つでWindows風のレイアウトに変更可能です。Windows用アプリを動かすためのツールも標準で考慮されています。 - Ubuntu
世界で最も普及しているLinuxであり、困った時の情報量が圧倒的です。2025年現在も、最新のハードウェアサポートと安定性のバランスが取れています。 - Pop!_OS
開発者やゲーマーに支持されているOSです。特にグラフィックボード(NVIDIA)の導入が容易で、仕事と趣味を両立させたいユーザーに向いています。
まとめ
マイクロソフトがAIや新機能の追加を急ぐ一方で、OSの根幹である安定性と信頼性が犠牲になっている側面は否定できません。もし現在の環境に不安を感じているのであれば、サブ機からでもLinuxを試し、自分にとって最適な「安定した土台」を探してみてはいかがでしょうか。




